商品コード: ISBN4-7603-0169-0 C3321 \50000E

江戸後期・諸国産物帳集成・第2巻 蝦夷 (2)

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江戸後期・諸国産物帳集成・第2巻 蝦夷 (2)
Flora, Fauna and Crops of the Japan Islands in the Latter Term of Yedo Era------Second Series
安田健 編 B5版・上製・布装・貼箱入

○享保時代以降、さまざまな地方で、その地方の特産物、動物、植物、鉱物などを記した産物誌が作成され、本格的な博物図鑑の完成のための礎となった。本シリーズでは、幕末期までに作成された産物誌を網羅し、日本列島の動物相、植物相を明らかにする。

第2巻 蝦夷(2)
〈1997/平成9年1月刊行〉

◎淡斎如水『松前方言考』
◎松浦浦武四郎『戊午納紗布(ノサップ)日記』
◎松浦武四郎『西蝦夷日誌』、小林源之助『蝦夷草木図』
◎栗本昌蔵等『蝦夷草木図』、大槻文彦『北海道風土記』

第 II 巻の内容:序にえて

 本巻には第 I 巻に引き続き蝦夷・樺太の博物志に関する次ぎの資料を納めた。

一、小林源之助原畫『蝦夷草木図』(一七九二)
                           国立国会図書館、亥・二一五
 一七九二年、最上徳内が幕府の命により樺太の探検に赴いたとき、西丸与力小林源之助が同行し、草木を写生した。これを桂川国瑞(月池)が写したのが本書である。『蝦夷草木図』とあるが、樺太で写生したものが大半である。写生地は樺太ではツンナイ、タシヤム、シラヌシ、ナヨロ、シラロロ、ヲホトマリ、ウルウ、リシユンナイ、ウシヨシナイなど、蝦夷ではソウヤ、イシカリ、松前、同石崎村、同江差、ヲクルケ、トママイ、カイジジなどである。
 植物六一種、細密な彩色図で、各々に写生地、アイヌ名、松前方言、和名、漢名および若干のコメントを付ける。
 なお、末尾に一八四四年の丹丘老樵(坂璋)の、および一七九七年と一八二三年の栗本丹洲の後書きがある。この図譜は丹洲を通じて、ジーボルトの『日本植物誌』の参考にも資せられたという。
 うち六点をカラー図版に掲げた。

二、大槻文彦著『北海道風土記』(一八七○序)巻二○産物
                      国立公文書館内閣文庫、一七八・一二二
 この著は、文彦がわが国の北辺がロシヤに狙われているという危機感から急遽著したという。一八六九年一○月から翌七○年正月にかけての百余日で書き上げた。尤も、文彦自身が北海道に行ったわけではなくて、もっぱら江戸時代の諸書『蝦夷志』など七十余点に基づいて取り纒めたもので、脱稿は一八七○(明治3)であるが、内容は江戸時代のものである。
 全三十巻の内巻二○の『産物』の部分を採録した。
海産五六種、海獣一一種、禽獣四一種、鉱山物七種、草木一三種、薬草五一種、その他八種、計一八七種の大部分について解説し、かつアイヌ名を付した。
なお、大槻文彦は旧仙台藩士で、後に辞書『言海』を編集するなど著名な国語学者、晩年帝国学士院会員となる。

三、松浦武(竹)四郎著『西蝦夷日誌』(一八四六)より
                          国立国会図書館、特一・二六一

四、『納紗嗔日誌』(一八五八)より           国立国会図書館、特一・六四
松浦武四郎は、一八四五年から一八五八年の間に十數次にわたり蝦夷各地および樺太を探検し、その都度見聞きしたことをそれぞれの日記として残した。
『西蝦夷日誌』『東蝦夷日誌』『樺太日誌』『石狩日誌』『天塩日誌』『夕張日誌』『後方羊蹄日誌』『十勝日誌』『久摺日誌』『納紗嗔日誌』『知床日誌』『北蝦夷餘誌』など多数にのぼる。
内容は主に地理、風俗に関することがらであるが、博物に関しても興味深い記事が散見される。本書には、前記二書を取り上げ、その中の動植物、鉱物の部分を抜粋して採録した。
原文とともに、読み下し文を添えた。

五、蛯子吉蔵(淡斉如水)著『松前方言考』(一八四八序)巻六、七、八、九
                         国立国会図書館、一四○・二三七
 本書は松前地方の方言各語の由来を考及した書であるが、その巻六、七、八、九にこの地方の動植物の呼称について論じているので、その部分を採録した。
蝦夷の動物あるいは植物のあるものが、本土の何種にあたるか、つまり種を同定するために、その形状と、『和漢三才図会』『本朝食鑑』『本草和名』などわが国諸書のほか、中国の『本草綱目』や朝鮮の『東医宝鑑』その他多数の書に記載されている形状が比較された。
著者吉蔵の身分は分からないが、他の著書として『アメリカ艦・長州戦争和解書』『アメリカ船渡来記』『烏都魯府戦争記』『公武管見録』『三島記カラフト』など外国関係の著が多いところから、幕府の外国奉行に関係のあった人物ではないかと思われる。『松前方言考』もその延長上のものであろう。
 原文とともに、読み下し文を添えた。

 解読文については、立教大学文学部の浅見恵先生に校閲・ご指導賜りましたことを、記して深謝申し上げます。
以上、貴重な古文書の撮影および復刻刊行をご承諾くださいました国立国会図書館ならびに国立公文書館内閣文庫に厚くお礼申し上げます。

編者識 一九九七年新春
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