商品コード: ISBN4-7603-0182-8 C3321 \50000E

江戸後期・諸国産物帳集成・第15巻 [阿波・淡路]

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第15巻 阿波・淡路
〈2002/平成14年12月刊行〉

◎『阿淡産志』


巻15の内容……序に代えて

 『阿淡産志』は一八○○年代に徳島領阿波淡路両国に産する金石、植物、動物(一五六○余種)を網羅して、各々解説と大方のものに絵図を附した大部のもので、全五七冊に及ぶ。
 本書の編纂の年代については、従来一八一六(文化十三)年、徳島領十二代領主蜂須賀斉昌の命により、小原?山(初代春造)を首班として、乾純水、長井琳策、小原春造(二代)、梶旗山(画)、梶英朴(画) 等が、編纂を開始したとされている。この根拠は、本書の首巻にある「上阿淡産志牋」の日付が「文化十三年三月」となっているからであろう。しかしこの「牋」は、本書を脱稿(ある段階で)してそれを藩に納める際の挨拶のようであり、そうであれば編集作業はその以前から始められていたことになる。その詮議はしばらく措くとして、一八二二年、小原?山が没したが後も他の人々により編集は継続され、さらに小原春造(二代)の没後は小原栄造(三代)が加わり、最終的には長井琳策、小原栄造、梯小仲太により校正改写され、さらに高鋭一が校修して、一八七二(明治五)年完結となった。起稿から五十七年後である。この高鋭一は名東(徳島)県出身で当時内務省勧商局勤務であったが、翌年開催のオーストリヤ万国博覧会への出品物をもとめて、同県に来て『阿淡産志』を発見し、これを改巻校修して五七巻に編集し、万国博覧会への出品物の候補とした。しかし、『阿淡産志』がオーストリヤ万国博覧会へ出品されたか否かを示す確かな資料はみつからない。日本からの出品物でこのとき各種賞を受けたものが二○○点余りあるが、その中には『阿淡産志』の名はない。
 本書に記載された動植物などの数は、金石類九七、草類五二○、農作物一○○、菌類五二、木類一八二、虫類一二七、龍蛇類二一、魚類一五九、亀類八、介類一五七、禽類一○二、獣類四○、合計一五六五の多数にのぼる。これらの呼称は、原則として漢名で表記された。これはその百年ほど前から始まった「日漢韓に共通する呼称」に統一しようという機運に添った流れであったが、時はすでにリンネのラテン語による表記(世界共通の学名)の時代に入っていたことは、本書にとって惜しむべきことであった。各種についての解説は、多くの資料を援用して、詳しくなされている。援用書は三○○点を超える、その大半が漢籍である。日本産の動植物を漢籍の記述で説明しようという努力が伺われる。 
援用書の中に享保元文の「産物帳」がみあたらないが、その控え本は当時すでに行方が分からなくなっていたのであろう。
  編者識
二○○二年師走

         
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