近世絵図地図資料集成 第19巻 千島・樺太・蝦夷(4)
商品コード: ISBN978-4-7603-0376-2 C3325 \250000E

近世絵図地図資料集成 第19巻 千島・樺太・蝦夷(4)

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内容の紹介

A袋


056 蝦夷唐太写図 138.4 × 180.4

北海道大学附属図書館 図類865
近藤重蔵の作成になる蝦夷図の系統をひく図で、蝦夷地本島の図形は等しい。しかし、クナシリ・エトロフ両島の図形は異なり、カラフト島も大陸に接続する半島状に描かれている。また、経緯度線が引かれていることも珍しい。序文と凡例があり、「文化五年歳次戊辰夏六月、江州膳所、沢義周述之」と記し、文化5 年(1808)に近江国膳所藩士・沢義周の作成であることが判明するが、沢義周については知るところがない。同様の図で、この図の後に作成された図が函館市中央図書館に所蔵されている。

057 今蝦夷地形図 141.0 × 144.0

国文学研究資料館「津軽家文書」22B-2333
内題「慥斎改正今蝦夷地形図」と記す図で、「寛政十一年己未之春改訂旧諸図以造焉」とある。
山田聯(号を慥斎という)の作成図であるが、聯は地理学者で堀田正敦に仕えた人物である。文化4年(1807)、正敦の蝦夷地巡視の際、随行して有珠から江差までを視察した。この後、聯は、蝦夷地に関心を深め、多くの蝦夷地関係の地誌や地図を著作・作成している。本図は寛政2 年(1790)に最上徳内が著わした『蝦夷草紙』付図5 枚の内、4 枚を合体して作成した図であり、蝦夷地内陸部の計画道路の朱線は、文化2 年頃の近藤重蔵作成図に基づいたものである。したがって文化4 年以降の作成であり、「寛政11 年云々」の記載には疑問が残る。
津軽藩主旧蔵である。

058 蝦夷詳図   133.3 × 130.5

東北大学附属図書館 狩3-9254-1
057 図と同様の山田聯の作成図である。書き入れ文は少ない。

059 蝦夷島地図   238.8 × 233.5

京都大学総合博物館 乙4-71
伊勢国宇治山田(現三重県伊勢市)出身で地理学者・画家でもあった秦檍丸(はた・あわきまろ、別名、村上嶋之允)の作成した自筆の大型図である。「文化五年夏四月、秦檍丸??」とあって、文化5 年(1808)の作成である。地名は詳細で内陸部の河川も本流・支流ともに詳しく描写されるが、北部が少し長く延びすぎ、東部が少し短すぎる図形である。蝦夷地一円の里程表もあり、「蝦夷帰漁図・松前・箱館・江差」の絵画を載せているのは、いかにも画家らしい。
この図は、後に2 枚、3 枚に分けた図も作成されている。

B 袋


060 松前蝦夷地嶋図 ① 108.5 × 117.5、② 134.0 × 116.2、③ 80.5 × 117.2

北海道大学附属図書館 図類651
059 図を3 枚に分けた図である。「文化十三丙子年二月、村山直之写之?」と記載があるので、文化13 年(1816)に写された図である。村山直之は当時石狩場所請負人であった六代目・阿部屋村山伝兵衛のことである。

061 北海道全図  128.3 × 111.8

北海道大学附属図書館 軸物37
文化5・6 年(1808~9)の2 年間にわたったカラフト島と対岸の黒竜江周辺の探険調査を終えて、江戸へ帰着した間宮林蔵は、同8 年から江戸で伊能忠敬から測量術を学び、再び、蝦夷地の測量を実施する。江戸と蝦夷地との往復を繰り返しながら、文政4 年(1821)まで断続的に続けられた。その結果、作成されたのが本図である。蝦夷地の沿岸線の輪郭は正確であり、沿岸・内陸部ともに詳細に地名を記入し、500 にのぼる河川が描写されている。同じ図は国立公文書館にも所蔵されている。

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