商品コード: ISBN978-4-7603-0412-7 C3321 \50000E

第10巻 日本科学技術古典籍資料/數學篇[13]

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第10巻 日本科学技術古典籍資料/數學篇[13]

◎塵劫記 巻之一、二 上(寛永四年)、◎塵劫記 巻之三、四 下(寛永四年)、◎塵劫記 上下(寛永十一年)、◎塵劫記(寛永十一年)、◎塵劫記 上(慶安五年)、◎塵劫記 下(慶安五年)、◎新編塵劫記(寛文古版)、◎新板 塵劫記(貞享三年)、◎萬寳塵劫記大全(正徳四年)、◎新編塵劫記頭書集成(明和八年)、◎増補頭書新編塵劫記 上、◎増補頭書新編塵劫記 中、◎増補頭書新編塵劫記 下、◎新編塵劫記備考集成

 本巻は、吉田 光由(よしだ みつよし)[慶長三年(一五九八)年~寛文十二年十一月二十一日(一六七三年一月八日)]が記した「塵劫記」と、彼以外によって執筆されたさまざまな版をとりあげる。彼は京都の豪商角倉家の一族で、幼名は与七、久庵と号す。通称は七兵衛。吉田周庵の息子で、吉田宗林の子孫にあたる。角倉了以は外祖父にあたる。最初、和算家の毛利重能に師事し、後に、一族の角倉素庵のもとで中国の程大位の著した数学書「算法統宗」を研究し、それを基にして、寛永四(一六二七)年、「塵劫記」を出版した。同書は、絵を多用し、数学の基礎から応用まで容易に学習出来るように書かれた数学入門の模範書と評価され、多くの類書が刊行された。肥後藩主の細川忠利に仕えるも、晩年に失明し、吉田玄通の許に身を寄せ、七十五歳で没した。
 關孝和(一六四二~一七○八)及び彼の数学理論を受け継いだと称される研究者たちによって執筆された論攷、そして、これら「塵劫記」の諸版などを含む江戸時代に執筆された和算の膨大な資料と、近年、大量に執筆された研究論攷は、収集・整理・分類・統合・分析の作業が必要な事は、言を俟たないであろう。このような現状に鑑みて、編者は、総体的な分析作業の必要性に思い至った次第である。この行為は多くの時間を必要とするので、近い将来に、読者の方々に、そのエッセンスや原理などを提供できることを願望している。現在、さまざまな諸文献の収集・整理・分類を実行していることをお伝えしておきたい。
 ことに、「塵劫記」に関しては、さまざまな資料が存在していて、「国書総目録 第四巻・し」の六六一ページから六六六ページまでに文献一覧が整理されて記載されているので、参照されたい。
 そして、これらの資料は日本学士院と東北大学附属図書館の所蔵である。本書の刊行にご協力いただいた関係者各位に、感謝の念を捧げる次第である。

(一)「塵劫記 巻之一、二、三、四 上・下(寛永四年)」日本学士院所藏(五五八・二冊)」
  題簽に「寛永四年四巻本」と記載されている。挿絵も豊富に掲載されている。「塵劫記 巻之一、二 上(寛  永四年)」と「塵劫記 巻之三、四 下(寛永四年)」の二冊で構成されている。

(二)「塵劫記 上下(寛永十一年)」東北大学附属図書館所藏(林文庫五四七・二冊)
  「寛永十一年 上下 二巻 二冊」と目録に記載されている。版本で全十九篇(上篇のみ)で構成されている。 二冊目の巻は見あたらない。

(三)「塵劫記(寛永十一年)」東北大学附属図書館所藏(林文庫五四九・二)
  版本で全三十一篇(上が十九篇、下が十二篇)で構成されている。

(四)「塵劫記 上・下(慶安五年)」日本学士院所藏(五六○・二冊) 
  版本で全六十四篇(上が三十一篇、下が三十三篇)で構成されている。

(五)「新編塵劫記 全(寛文古版)」日本学士院所藏(四九○)
  版本で全三十五篇(上が十九篇、下が十六篇)で構成されている。

(六)「新板 塵劫記(貞享三年)」日本学士院所藏(四八七) 
  一折表に、手書きで、「増補 頭書 新編塵劫記 全三巻」の表示が見られる。版本で全三十五篇(上が十九篇、 下が十六篇)で構成されている。

(七)「萬寳塵劫記大全(正徳四年)」日本学士院所藏(六一八) 
  版本。三巻構成で、全六十五篇(上が二十篇、中が十八篇、下が二十七篇)で構成されている。

(八)「新編塵劫記頭書集成(明和八年)」日本学士院所藏(四八九) 
  版本。三巻三冊構成で、全五十六篇(上が十九篇、中が十六篇、下が二十一篇)で構成されている。

(九)「増補 頭書 新編塵劫記 上・中・下」東北大学附属図書館所藏(岡本文庫 刊五三・一八二○三) 
  版本。年紀を欠く。

(十)「斯本 原板 新編塵劫記備考集成」東北大学附属図書館所藏(狩野文庫 七・一九八四・六・一・八六七九)
  版本。年紀を欠く。挿絵も豊富に掲載されている。

 上記に見られるとおり、これらの「塵劫記」のさまざまな版は、角書も多く、篇構成もさまざまなので、内容構成を厳密に検討しないと、資料の異同を判読することは非常に困難と言えよう。初版と言われる寛永四年版の「塵劫記」を基本に、実証的な考究が俟たれる次第である。
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