商品コード: ISBN978-4-7603-0270-3 C3321 \50000E

第3巻 日本科学技術古典籍資料/數學篇[12]

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第3巻 日本科学技術古典籍資料/數學篇[12]
関孝和の著作の複製及び関孝和・関孝和一門の業績についての解説 (2)
◎發微算法(木活字版)、◎求積、◎角法演段、◎関子七部書、◎圖書精義解伏題、◎關流算法類聚、◎大成算經續録、◎關算襍書(1810年)

 本巻は關孝和(一六四二~一七○八)及び彼の数学理論を受け継いだと称される研究者達によって執筆された論攷を収録する。以前からの疑問として、この「關孝和流算術理論」なる物について、その核心となる理論実体について、編者は大きな疑問を抱いてきた。「傍書法」のみで関孝和の基本的な数学理論と言えるか否かは、今後の研究の進展を期待する必要があろう。また、江戸時代に執筆された和算の膨大な資料と、近年、大量に執筆された研究論攷に関しても、収集・整理・分類・統合・分析の作業が必要な事は、言を俟たないであろう。このような現状に鑑みて、編者は、総体的な分析作業の必要性に思い至った次第である。この行為は多くの時間を必要とするので、近い将来に、読者の方々に、そのエッセンスや原理などを提供できることを願望している。そして、これらのいずれの資料も日本学士院の所蔵である。本書の刊行にご協力いただいた関係者各位に、感謝の念を捧げる次第である。

(一)「發微筭法 全」(木活字版)
 關孝和の主要著作で、澤口一之「古今筭法記」の遺題十五問を「傍書法」を活用して解答を与えている。「數學篇十一」では手稿本を掲載したが、この巻においては版本を採用した。一六七四(延宝二)年の刊行である。目録の内容は、平圓解空門(一問)、平立重積門(四問)、鈎股積分門(六問)、平形斜積門(三問)、分子齊同門(一問)の十五問で構成されている。

(二)「角法演段 全」
 「關自由亭藤原孝和編」と記されている。角法の概説書である。手稿本。末尾に「松直英撰術」として「角法通術」と題する小論攷が掲載されている。

(三)「求積」
 手稿本で、内容は「關子七部書」の「六 求積」と同一である。

(四)「關子七部書」 
「一 開方飜變」「二 題術辯義」「三 病題明致」「四 方陳」「五 算脱驗符」「六 求積」「七 球缺變形」の七章で構成されている。「關流算法七部書」「關氏七部書」など別の表題の資料も見受けられるが、内容は同一である。いずれの資料も「關孝和編」と記された手稿本である。

(五)「圖書數義解伏題 全」
 代数式の扱い方を論じた手稿資料で、文字係数の代数方程式、行列式を説明している。「一 直虚」「二 両式」「三 定式」「四 換式」「五 生尅」「六 寄消」の六章構成である。

(六)「關流算法類聚」 
 目次は、「天(欠)」「地ノ一 平  方」「地ノ二 求積還源」「地ノ三 盈  朒」「地ノ四 方程」「地ノ五 互換随毛」「地ノ六(欠)」「地ノ七 勾股玄」「地ノ八 交會・之分 合」「地ノ九 容術・接術」
「地ノ十 中氏笇梯 一百題」地ノ十一 歳旦歳暮・倍々垜 術」「地ノ十二(欠)」「地ノ十三 截  術」「地ノ十四 平垜 觧術」「地ノ十五 開除法・奇偶笇・統術・参較連乗・勾股方圓・圓象志」「人ノ一 神氏笇梯 合三百題」「人ノ二 算梯 合十則」「人ノ三 久氏笇梯 合三百題」「人ノ四 聲術觧・一題數品術・分合演段・勾股変化法」「人ノ五 勾股玄整数・諸聲二距斜聲術・聲起術・求式正誤術 合巻」「人ノ六 演段前集 合五則」「人ノ七 演段后集 合五則」「人ノ八 勾股再乗和點竄・諸法根源・自琿術・零琿術・拠管術 合」「人ノ九 演段参率・觧見題・觧見諺觧・環錐術」で構成されている。手稿本。

(七)「大成算経續録 従一至十」
 關孝和、建部 賢弘(たけべ かたひろ)、建部 賢明(たけべ かたあきら)が著した「大成算経」(全二十巻)及びこの資料は、いずれも、一六八○(延宝八)年に刊行された。当時の和算の知識を集大成した労作との評価が高く、後世の研究者に大きな影響を与えた。十巻構成の手稿本である。「関自由亭先生著述 山路主住訂」の表記が各巻の冒頭に見られる。

(八)「關算襍書」
 「一 雙勾股同術傳・三斜等圓無不盡問・環錐玉皮考」「二 冪式定率傳・式商轉求・體形増約傳」「三 合玉垜 積・積分變數術・索術」「四 合玉算・奇偶算・矢三真背・勾股連圓廉術」「五 聲中痣捷術・香連術・累斜式廉術・久留米侯問答」「六 兩減兩奇・奇偶垜 段數考」が、各冊の目次内容である。いずれの資料も、明治四十一年七月に宮城県図書館の蔵書を手写していて、「多植述」「多植撰」の表記が見られる。 

 これらいずれの資料も、単行本あるいは叢書の体裁で編纂されているのが大きな特色と言えよう。ただ、散見して見ると、各叢書の中で重複した資料が多く、それらを整理・分類・統合することが可能になれば、より効率よく内容を分析できる可能性が大きいと言えよう。「国書総目録」を繙くだけでも、「関流算法草術」 及び「関流算法草術」 が、内容の異なる叢書として、各五種類も登録されていることを考えると、研究するためには、非常に効率の良くない現状であることを窺わせるに十分である。
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