商品コード: ISBN4-7603-0199-2 C3321 \50000E

第2巻 民間治療(6)

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50,000円    (税込:54,000円)
第2巻 民間治療(6)
Volume 2 Folk Cure(6)

〈1998/平成10年3月刊行〉[第1回配本]

◎常山方【前篇】(曲直瀬 正紹 撰、曲直瀬 親俊 補)

〔全11巻〕《全巻完結》
The Collected Historical Materials in Yedo Era III
浅見 恵・安田 健 訳編
B5版・上製・布装・貼箱入

『常山方』解説
  『国書総目録』(岩波書店)によれば、この書は医学書に分類され、延宝二年(一六七四)年に成立したとある。本書で採用した内閣文庫蔵本は一二巻一二冊で構成され、末尾に「診家纂言」が付されている。他には、京都大学附属図書館富士川文庫(十二巻二冊、シ三七五、冩本)、杏雨書屋乾々齋文庫(十巻五冊、乾五三六六、冩本)が所有している。なおこの「診家纂言」は、医学用語辞典に当るもので、そのまま掲載した。
 撰者は曲直瀬正紹で、曲直瀬親俊の補訂となっている。曲直瀬家の系譜を辿ると、以下のようになる。 曲直瀬道三(正盛)―玄朔(正紹)[天文十八―寛永八(一五四九―一六三一)年]―玄鑑(親純)―親昌―玄淵(親俊)[寛永十三―天和三(一六三六―一六八六)年]。 この書は、道三の跡を継いだ玄朔(正紹)の著書を、孫に当る玄淵(親俊)が補訂している。『常山方』の内容は江戸時代の処方を集大成したもので、当時知られていた主要な病気を分類して、それに対応する治療方法や服薬方法を解説したものである。西洋医学の伝来が確認されていない十七世紀にあっては、当然ながら中国医学の影響力が大で、灸による治療方法、植物・動物・鉱物などを材料にした生薬の服用方法が採用されている。一千項目を超える多くの処方が記載されていることを考えると、『本草綱目』など、中国の古典的な医学書から採用された処方のほかに、曲直瀬道三以来、曲直瀬家によって考案あるいは改良された数々の処方が混在していると考えるのが妥当であろう。これら中国伝来の古典的な処方と、日本において改良あるいは考案された処方の比較研究は、中国と日本の医療文化の相互の伝播作用を解き起こす重要な鍵になるであろう。現在の薬の効果のみを論ずる平面的な研究ではなく、処方の背後に見られる何物かを読み取る立体的な研究へと開かれる道があることを確信している。歴史学、論理学、薬学、民俗学などの蓄積を活用して、今後の総体的な研究が待たれる次第である。
 この資料を活用するにあたっては、第三巻[民間治療(七)]の巻末に掲載されている、主要病気名索引、処方名索引を活用して、興味のある項目、あるいは今調査しようとしているそれから検索することが可能である。なお、原書の巻一から巻七までが第二巻[民間治療(六)]、原書の巻八から巻十二まで及び「診家纂言」が第三巻[民間治療(七)]に属している。この書の目次は病気の種類別に以下のように構成されている。 巻一 中風・痺・痛風・痿、巻二 傷寒、巻三 中暑・中湿・霍亂・瘧・泄瀉・痢病、巻四 氣・痰飲・咳嗽・肺痿・肺癰・喘急、巻五 虚損・勞■・眩暈・自汗・■■・健忘・驚悸・遺精・溺濁・遺濁・溺血、巻六 淋閉・秘結・積聚・膈■・飜胃・嘔吐、巻七 脹滿・水腫・黄疸・疝氣・消渇・脱肛・■逆、巻八 頭痛・心痛・腹痛・腰痛・脇痛・脚氣・癲癇・中惡、巻九 眼目・耳・鼻病・口唇・舌・咽喉・牙歯・衂血・吐血・嘔血・痰血・唾血・下血・痔漏、巻十 癰疽・諸瘡・庁瘡・瘰癧・便毒・莖瘡・疥癬、巻十一 婦人病・婦人産前産後の病気、巻十二 小児の病気。 なお、曲直瀬玄朔(正紹)の著書は、『常山方』のほか、『醫方名鑑』『聖功方』など多数ある。また、曲直瀬道三(正盛)を祖とする一族一門の研究書も、東洋医学の研究者によって多数著わされている。
一九九九年新春 編者識
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